成功している第三セクター鉄道は北越急行、智頭急行、伊勢鉄道といった遠回りをしている既存のJR路線をショートカットする路線。儲かる新規建設民鉄路線では空港アクセス鉄道が挙げられ、この路線はこの二つの要素を兼ね備えたまさにいいとこ取りの路線です。大手私鉄の株価を見ても05年7月現在、一番高値が京急、次いで昔は倒産の不安もあった京成とこれからの少子化、団塊世代の大量退職を考え唯一旅客の伸びが期待できる空港アクセスを考え投資家が判断しています。現状、旅客が首都圏で増加している放射鉄道の埼京、川越線と田園都市線、京葉線のみといった状況ですがその埼京線とダイレクトでアクセスできる都心ターミナルは同じで田園都市線と直通運転が予定されている自由が丘等、東急大井町線沿線へのアクセスも容易、そして田園都市線と同じ渋谷に向かい、京葉線の旅客増加の要因として武蔵野線や常盤沿線からの臨海副都心への新木場乗換え需要が大きいのですがその臨海線とも大井町での乗換えが至便ですのでTX.北総などとは全く違います。

何よりも横浜、川崎という2政令市中心部へ東京都心への所要時間と変わらず行くことができるのは魅力です。東京で就業人口が顕著に伸びているのは港区及び大崎、恵比寿ですが皮肉なことに山手線南半分の地域への新規直通鉄道は現状、計画すらありません。

それにしても京浜東北線(有楽町169,000−川崎186,400人)間の乗車人員の多さは異常で
 この区間乗車人員10万人以下は93,000人の大井町 大森のみ
の乗車人員の多さ。鶴見は京急との乗り換え客皆無で京急を合わせると91000人ですから驚くばかりです。
山手線南西の恵比寿134,600 大崎123,900 目黒106,100 五反田134,500人
ちなみに総武線の錦糸町、亀戸副都心の錦糸町の乗車人員が99,800人ですからいかに山手線、東京、渋谷以南の駅特にここ十年で10万人近くの乗車人員の増加の品川の
重要性が高いかがわかります。
08年のJR東日本乗車人員トップ40迄にすべてこれらの駅がランクインしており、中央快速の四谷は多摩方面から新橋、銀座、
赤坂見附方面への乗り換え需要が多いのに他線との乗り換えなしの大森以下の乗車人員となっています。
更に特筆すべきは田町の他の私鉄路線との乗換駅でなく、
地元住民の利用比率がかなり低いのに吉祥寺を上回る154,000人という恐るべき乗車人員の多さです。
田町、浜松町への東武伊勢崎、北総、京成沿線からの通勤は通常、都営浅草線利用です。これに品川−田町間に新駅ができ、一大オフィス街になり、リニアの基点が品川ですから山手線南側の将来の更なる飛躍が楽しみです。
JR東日本08年乗車人員 

TXや北総は地盤沈下の著しい浅草直通。北千住−秋葉原の区間も既存の日比谷線とだぶりあまりにも芸がない。その上、秋葉原での新宿方面への総武線乗り換えは既存の日比谷線からの倍以上の時間を要するかなり深い所にホームができました。それでもTXの成功には驚くばかりです。これは小泉元首相が目の敵にした財投へのボッタクリ金利を支払う必要の無いことと、私鉄初の快挙の都心千代田区及び山手線と総武中央線のクロスする駅始発とスピードの速さの一言に尽きます。しかし新宿方面への利用を期待された大江戸線の新御徒町の乗り換え利用客は予想外の少なさです。やはりJR駅での乗換えが圧倒的な人気です。

これによるおおたか乗換えでのあまりにも飛躍的な時間短縮効果で野田市が建設を主張している八潮−野田市間の新線建設は野田市駅ピンポイント以外からは全く不必要な物となりました。また、構想のあるSR岩槻延伸はお話になりません。残念ながら目的地が溜池山王や麻布十番といった方は多くなく現状、東川口から都心までSR利用はごく僅かで殆どの東川口住民は従来どおり大混雑の武蔵野線で南浦和、武蔵浦和経由で都心、副都心に出ており更に岩槻の場合首都圏北部最大のターミナル大宮から池袋25分、上野26分、新宿30分、渋谷36分。

更には将来的に東北、東海道縦貫線で東京32分、新橋35分、品川42分、川崎50分、横浜へ57分で出ることができせっかくの野田線の複線区間ですから岩槻−大宮を8分程度でノンストップで結ぶ快速の設定と埼玉県が要望している京浜東北線(但し、現実的な南浦和までの)乗り入れの方が大変有意義です。更に、蓮田延伸など論外です。

九段、大手町、日本橋直通のいいルートを通る東葉はラッシュ時パンク状態の東西線直通なのでストレスの溜まる遅さでいまひとつ魅力に欠けます。所で新宿、渋谷、恵比寿、大崎−羽田−木更津はただでさえ就業人口の多い山手線南部直通と大田区臨港地区、川崎、横浜等、羽田空港乗換え京急沿線また、大井町、大崎副都心や再開発が進む大井町乗換えで品川、田町車両基地開発予定地、天王洲アイル等へ至近距離、自由が丘や恵比寿乗換えで六本木、広尾、中目黒といった場所へのアクセスも至便となります。池袋、新宿、渋谷縦貫直通鉄道のニーズは高いと思われ、今でこそ大赤字のあのSRがもし王子以南R122-明治通り地下経由−池袋−13号線直通だったら13号開通後かなり人気が出ていただろうと悔やまれて仕方ありません。
この場合東川口−武蔵小杉間で30分以上の所要時間短縮が可能でした。

この構想は千葉県が不得手とする新宿、渋谷、恵比寿直通で北千住、浅草といったいままでと代わり映えのしない不人気な千葉県の鉄道の泣き所の上野方面直通よりその意味ではこちらのほうがはるかに魅力的だと言えます。東京、自由が丘方面への玄関口となるりんかい線大井町駅は京葉線東京地下、TX秋葉原の地下ホームよりは乗り換えの利便性はまだマシで、昔の大井町駅のアトレができる橋上化前の地下改札を復活し京浜東北線ホームから直接地下一階へアクセスできる階段、エスカレーターを設置すべきでそうすれば京浜東北線との乗り換えは駅の構造が酷似している千代田線、京浜東北線における西日暮里と殆ど利便性は変わりません。

つくばエクスプレスの場合宅鉄法により鉄道の建設と同時に法律で沿線に売れるかもわからない無理な大規模宅地開発が事実上義務付けられました格好となりました。いずれ土地区画整理の事業主の自治体やURへの多大な不良債権に結びつく可能性があります。君津4市の場合、アクアライン開通を見越してか実に人口30万人分以上の売れ残りの自治体やURでなく東松戸で問題となっている「俺の持っている二束三文の調整区域の山林が市街化区域に編入されたらあの清見台のように札束に化けるんだ」という欲望に満ちた昭和40年代高度成長期の新日鉄君津進出時に製鉄所勤務者の受け皿の宅地開発として成功した清見台の夢を未だ見続けている地元の地主により結成された駅を中心としない無謀な失敗しても自己責任で納税者にはあまりしわ寄せの来ない(金融機関と土地造成を行ったゼネコンにはしわ寄せは来ていますし下水道や都市公園や学校を整備した自治体にも結果的に大きなしわ寄せにはなります)土地区画整理の住宅地が用意されています。この地域の土地区画整理事業の住宅地や古く開発された八幡台、シーアイタウンの仲介土地の約定価格は坪3万円〜。新規に丘陵地を宅地造成し、上下水道や電気、東京ガスを引き込むコストは最低でも坪10万円かかります。

これを破綻寸前の区画整理組合が損切価格で泣きが入って投売りしています。更に驚かされるのは首都圏の他の自治体で類を見ない「持ち家奨励金」こと木更津市の土地を購入して新規に家を立てる方への30万円の助成金。首都圏でありながら実質土地の資産価値30万円以下の土地のばら撒きの道東の中標津のようなことをやっています。

更に木更津と違い地方交付税交付金不交付団体で製鉄所からの税収が多い、財政力のあるの君津市では08年度より最大100万円の助成金が開始されます。
 それにしてもこんな目先だけのお金のバラまきをやるより長期的に見れば自治体の財政力に君津は余裕があるのですから川崎並みの中学生までの子供の医療費無料や東京並みの保育所のサービス充実などを行ったほうがまだよいように思えます。

しかしこれらの区画整理の土地を鉄道事業者なり資本参加する銀行などが安値で大量に取得しておけば開通後は確実に数倍で売れるので大変利益が出ます。

TX沿線の東武伊勢崎線〜常磐線間の土地の安さは上野の後背地という事に加えて元水田の土地が多いため首都圏でダントツです。特にTXの足立区−三郷間は洪水の恐れのある低湿地帯、南流山以北もほとんど平坦な関東平野のため住宅地としての魅力は感じません。

人気の田園都市線はすずかけ台、青葉台といった丘陵地を切り開いてつくった住宅地。TXの駅名も田園都市線沿線並みに凝った名称が多いのですが「台」の付く駅名がないのが泣き所です。東武のせんげん台、杉戸高野台にしても魅力の無い元水田の平坦地です。同じ関東平野で宅地開発業者としてのイメージの強い西武鉄道にしても元会長の個人的な趣味の要素が強いのですが自社沿線よりも海と丘陵のある住宅地としての魅力ある横浜南部、鎌倉、横須賀などの主に京急沿線を自社沿線以上に宅地開発しています。

また京急の始点の高輪の土地を殆ど西武が持っておりこのため以前から西武と京急は株式を持合いしており比較的友好関係にあります。

西武沿線の高台の住宅地は飯能日高分譲地と東急高麗武蔵台が挙げられますが飯能以西は丘陵地ではなく山岳地帯のため宅地開発するにあたり造成コストがべらぼうに高くこれは中央線沿線の高尾以西に四方津しかニュータウンがない理由として造成にかかる土木工事費が高く採算ベースに乗らないからです。

内房沿線の場合対岸の西武鉄道が開発しまくった横須賀市同様、大貫以南は自然な海と西に海を臨む丘陵が共存する住宅地として他には逗子、葉山、横須賀西部くらいしかない希少なロケーションの場所で、都心回帰時代でも団塊退職者の郊外移住需要で完全に都心との差別化が図れます。

その横須賀市の最も西武が力を入れて開発した馬堀海岸から品川まで朝のラッシュ時上り70分かかります。これはアクアライン鉄道ができた場合、品川まで内房線の対岸の浜金谷付近からと同等の所要時間と予想されます。また、つくばや蓮田等の関東平野は日本では他に類を見ない地平線まで見える広大な平地で360度動き回りやすいため北関東のマイカー保有率は日本一で鉄道受難のロケーションですが海まで山が迫り居住可能面積が限られる東海道線の湯河原、真鶴、熱海。伊豆箱根や伊東線、京急の久里浜以南は半島というロケーションに加え観光資源もあり鉄道が関東平野と比較すると有利で内房地域も比較的鉄道優位になりうる地形特性といえます。 

それにしても鉄道事業経営の難しいところは客単価の低い朝ラッシュ時の上り方向のみのために設備投資をしなくてはなりませんが内房線の凄いところは沿線の企業立地の多さから朝ラッシュ時下りも混雑しておりこの鉄道が出来ると朝ラッシュ時下りののガラガラの懸念はありません。更に沿線にドル箱の羽田空港を抱えることにより日中の空気輸送も避けられるのが最大の魅力です。

また、不動産広告で公津の杜は海外出張に便利。木更津、袖ケ浦はは東海道新幹線品川や羽田空港にバスで直結で出張に便利といったものを目にしますが企業の出張の殆どは新幹線や飛行機を使った地方への出張ではなく特に販売の仕事で接客の出来る人間が不足している昨今、販売のチーフクラスの熟練の方は月曜日大宮の店舗、火曜日所沢の店舗、木曜日立川の店舗、土曜日南町田の店舗、
日曜日は聖蹟桜ヶ丘とこれは極端な例ですが首都圏内の出張が殆どです。 この鉄道が出来ると今まで千葉のウイークポイントだった山手線西側ターミナル基点の沿線に殆ど乗り換え一回で行くことができ、企業の転勤にしてもやはり首都圏内での支店移動が圧倒的に多く仮に木更津に家を買った方が立川支店に転勤になったり、子供が京王線沿線の大学に進学したとしても自宅通勤が可能となり家買う際の精神的安心感は計り知れないものがあります。
■参考■八潮−巌根28.2kmとほぼ同等距離の
黒字の北総鉄道32.3km
利用者(一日)/85,000人※HXだと羽田空港駅1駅分にも満たない数字
輸送密度km/2,630人
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